「めぐり逢い」
●天国に一番近い、恋愛のブリリアントな神話!

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上記掲載パンフ写真は日本初公開時のもの。ほぼ半世紀、これをいまだに持つ人は少ないだろう。だから、貴重な写真である。日比谷有楽座のものである。

なにしろレオ・マッケリーが'39年にアイリーン・ダンシャルル・ボワイエで造り、その名作の誉れ高い「邂逅」を、'57年今度はカラー版で自らリメイクしようというのだ。筆者は当然「邂逅」は、後から遡って見たわけだが、親しみ深さではアイリーン・ダンだろうけれども、モノクロからカラーになって、華やかな衣装が色彩にいっそう映え、それも当代一の美貌、エレガンスの女王にして、この気品、この美貌、ゴージャスな着こなしまで、カメラがその讃辞に捧げられていると言っていいほど女ざかりの旬、デボラ・カーを得れば、やはりこちらに軍配を上げざるを得ない。

お話はハーレイクインかと思える、プレイボーイの画家とクラブ歌手のロマンスなのだが、しかし練りこまれたセリフの応酬といい、デボラ・カーケイリー・グラントの大人の感触といい、幾度見ても感涙のラスト・シーンといい、恋愛映画のヴァリエーションの宝庫といっても申し分なく、しみじみ、ゆったりと楽しめてしまう。

ふたりが親密になる核ともいえる丘の上の祖母の家でのやりとりは、作品の質感、通奏低音とでも言える、情感溢れる名シークェンスである。小道具の使い方も見事で、男が祖母にプレゼントするショールなど、最後の涙の引き金となって観客を酔わせる。主題曲AN AFFAIR TO REMEMBERの哀切。

オリジナルが'30年代の映画で、それは映画の黄金時代、光り輝く白黒映像の時代でもあるが、1930年代とはなにより人間が尊厳に満ちた時代で、映画産業にこぞって才能が密集した時代でもあったのである。
つまり「邂逅」のリメイクである「めぐり逢い」は、その意味では'30年代の精神の血流のリメイクといってもいい作品で、男女がウイットやコケットリーに溢れ、男女関係の神話が在り得た幸福な時代の、天国に一番近い、美しい物語なのである。

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めぐり逢い」AN AFFAIR TO REMEMBER(1957/106分/米FOX)
監督:レオ・マッケリー
製作:ジェリー・ウォルド
脚本:レオ・マッケリー&ミルドレッド・クラム&デルマー・デイヴィス
撮影:ミルトン・クラスナー
音楽:ヒューゴー・フリードホファー 
出演:ケイリー・グラント、デボラ・カー、キャスリーン・ネスビット

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posted by 映画貴族ニャン at 00:03 | Comment(2) | TrackBack(1) | 恋愛>めぐり逢い
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