「英雄〜ヒーロー〜」
●すべてが映像による、舞いへの讃仰と絢爛に奉仕!

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英雄〜ヒーロー〜」(2002)は、素晴らしい。
この手は、二度三度と繰り返すものではないのに、この二番煎じ三番煎じも案の定、現れた。案の定、面白くない。
テクニックというのは発見したものの栄光で、それを再生産するものでないことがわかる。参考にしたのがあまりわからないくらいの、優れたアレンジ力を持たないと、見え見得ではすぐ飽きられる。

さて、「英雄〜ヒーロー〜」にしたところで映画を知る造り手だからこその結果。そして、その成功の、決定的要因は、アクション!ではなく、その舞踏!に尽きる! 映像だからこそ、生めた舞踏の妙味!醍醐味!
それをわかってさらに再見してみると、造り手の巧みが改めてつぶさに楽しめる。
ジャンルから言えば中国武侠映画であることは間違いないが、これはまさに<舞踊>、圧倒的な中国の自然を背景とした舞いそのものの魅力なのだ。

動きも舞いなら、音がまたその臨場感を高めていく、舞の伴奏。
音楽はもちろんのこと、水音、布音、葉音、風のささやきから、動きによって巻き起こる風塵の猛威。これまた舞の協奏。
剣戟そのものの面白さよりも、引力を失ったように、飛翔し、走り、重なりながら……その結果、さらに息づかい、剣の接触が呼ぶ豊かな音の絢爛が、鮮やかに耳に落ち、眼に舞う。

そしてそれを追うように色彩が典雅にうごめく。色が眼に至福の滋養をくれる。映画の機能を知悉しているからこその絢爛と、莞爾たる飛翔。
「マトリックス」が一作だけでいいように、この手法は繰り返し再生産してほしくはない。このDVDはぜひ5.1チャンネルでみたいもの。
チャン・イーモウはコンスタントだが、初期に「紅夢」('91)があって、その、女の世界を丹念に描いた腕っこきに感服。この作品も、その力量からすれば、さこそとうなずく二重の感服なのである。

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英雄〜ヒーロー〜」HERO(2002/99分/香港・中国)
監督:チャン・イーモウ
製作:ビル・コン
脚本:リー・フェン&チャン・イーモウ
撮影:クリストファー・ドイル
音楽:タン・ドゥン
衣装デザイン:ワダエミ
出演:ジェット・リー、トニー・レオン、マギー・チャン、チャン・ツィイー

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タグ:舞踊 舞踏
posted by 映画貴族ニャン at 16:38 | Comment(1) | TrackBack(1) | アクション>英雄〜ヒーロー〜
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